陣幕は、焚き火の周囲に設置して風を遮ったり、目隠しをしたりするための布製のスクリーン。
もともとは軍陣で使われた幕が由来とされ、現在ではキャンプで快適な空間を作るためのギアとして使われている。
焚き火の風防としてだけでなく、出番は幅広い。
風を和らげることで炎を安定させ、
火の粉の飛散を抑えやすくなるほか、
サイトの境界を作り、
周囲からの視線をやわらげる役割もある。
また、ポールへ小物を吊るしてツールハンガーのように使うなど、レイアウトの一部として活用されることも多い。
陣幕を設営すると、焚き火の周りに一つの空間が生まれる。
布で囲われることで自然と意識が焚き火へ向かい、ほどよい籠もり感が生まれるのも特徴のひとつ。
コットンやTC(ポリコットン)素材は焚き火との相性も良く、熱を受けてじんわりと暖かさを返してくれるため、冬場のキャンプでは快適性にもつながる。
陣幕はサイズや形状によって使い勝手に差があり、風だけでなく視線までまとめて遮りたい時は大きめのタイプ、風防だけに絞るなら三角型のようなコンパクトなタイプが扱いやすい。
また、風を防いだり熱を反射したりするだけなら、ステンレス製のリフレクターという道具もあるが、陣幕は目隠しやサイト全体の雰囲気づくりまで含めた役割を持つ点が大きく異なる。
使い続けると、生地には煤や煙の香りが少しずつ残り、色合いにも変化が現れる。
それらは汚れというよりも、焚き火と過ごした時間を重ねた道具ならではの表情として刻まれていく。
風を防ぐだけでなく、時にはレイアウトの一部にもなる。
たった一枚の布が、焚き火の周りの居心地を良くしてくれる。