マルチツールは、ナイフをはじめ、ハサミやドライバー、缶切り、栓抜きなど複数の機能をひとつにまとめた携帯用ツール。
コンパクトなサイズながら、キャンプで起こるさまざまな場面に対応できるところが特徴といえる。
開ける、切る、削る
食材やパッケージの開封から、缶詰やボトルの開栓、ロープの切断、小枝の加工まで、出番は幅広い。
そうした場面をこなしながらも、ノコギリやナイフ、斧のような単機能の道具とは、使っていて感じる面白さの種類がそもそも違う。
ツールを展開する楽しさ
ロックを外し、爪で目的のツールを引き出す瞬間に「カチッ」と噛み合う感触は、精密な機械を扱っているようで気分が上がる。
プライヤー(ペンチ)が付いたタイプであれば、熱くなったクッカーの蓋をつまんだり、緩んだネジをその場で締め直したりと、道具箱まで戻らずに片付けられる。
刃渡りの短いノコギリで、力加減を探りながら太い枝を切り落とせた時の達成感は、大きなノコギリで切った時以上に残ることがある。
必要な機能を引き出して使う独特の構造には道具としての面白さがあり、次々とツールを展開する感覚には、ギミック好きならきっと心をくすぐられると思う。
大きさと機能の幅
そんなマルチツールには、ナイフを中心としたシンプルなタイプから、プライヤーを備えた大型タイプまでさまざまな種類がある。
搭載されている機能やサイズ、重量には幅があり、身軽さを取るか、多機能さを取るかは好みの分かれるところ。
携行と保管
ただ、刃物を含む道具だからこそ、持ち歩き方には気を使っていて、移動中はバックパックの一番奥にしまい込むようにしている。
キャンプに向かう道中で車を止められ、所持品を確認されることも実際にないわけではない。
すぐに取り出せない場所に収めておくだけで、気が楽になる。
キャンプから帰ってからも、車に積みっぱなしにしないよう気をつけている。
慎重に扱う必要はあるが、マルチツールは特になくてもキャンプはできる。
しかし、ひとつ持っていることで「あと少し」を補ってくれる場面は意外と多い。
ポケットの中に何役分もの機能が畳まれているというだけで、なんとなく心強い。